小規模企業共済とは、企業の退職金や年金の代わりのような制度です。さらに節税など様々な恩恵があります。今回は以下のサイトを参考に、小規模企業共済についてメリット、デメリットなどの特徴を解説していきます。
https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/index.html
(独立行政法人 中小企業基盤整備機構)
冒頭でも軽く触れましたが、一言でいうと退職金や年金の代わりのような制度です。
退職金制度がある企業に勤めている人は一定の期間勤務すれば、会社から退職金がもらえます。また、会社員の人は厚生年金に加入している人が多く、その場合国民年金よりも多く積み立てています。当然、老後になったときは厚生年金に加入していた人のほうが多く貰えます。
ただし、個人事業主は厚生年金が、退職金制度がない会社の従業員は退職金がありません。これをカバーするのが小規模企業共済です。
具体的には、「退職金や厚生年金の代わりに月々積み立てることで、廃業した時に退職金若しくは年金として貰える保険」と考えておけば間違いないでしょう。
1. 個人事業主
法人を設立せずに、自ら事業を行っている個人をいいます。雇用契約により雇用されて業務に従事している場合は個人事業主ではありません。
雇用契約以外の契約によって他者の事業に従属する場合(継続的な請負や納入をする業者、代理店など)は、あくまで独立の経営ですので、個人でそれらの事業を行っていて事業所得を得ている場合は、個人事業主にあたります。
2. 会社等役員
・株式会社、有限会社、特例有限会社の取締役または監査役の方。
・合名会社、合資会社の業務執行社員の方(業務執行社員を定款で定めた場合、その定められた社員)。
・「業務執行社員」として登記されている合同会社の社員。
・企業組合、協業組合の理事または監事の方。
・農業の経営(営利目的)を主として行う農事組合法人の理事または監事の方(非営利を主とするものを除く)。
・士業法人の業務執行社員の方。
この他にも色々加入できる人や詳細が書かれています。以下のリンクを参照ください。
https://kyosai-web.smrj.go.jp/skyosai/entry/index_02.html
(加入条件の詳細:中小企業基盤整備機構 参照)
主にこのような人たちです。ですので、会社勤めの給与所得者は加入できません。給与所得者は退職金や厚生年金があり、老後のための備えがすでにあり、将来の資金計画も比較的立てやすいからです。
対して個人事業主などはそのような制度がありません。小規模企業共済はそのような人たちを救うための制度と捉えてよいでしょう。
では、小規模企業共済のメリットを紹介します。
これが最大のメリットと言ってよいでしょう。小規模企業共済は将来の自分の退職金若しくは年金として受け取れるにも関わらず、全額を所得控除に参入可能です。
しかも、毎月1,000~70,000円(500円単位)の間で、積み立て設定することができるため、非常に入りやすいものになります。つまり、月額70,000円に設定した場合は、最大で年間84万円の控除ができます。小規模企業共済が所得控除になると言っても、そもそも所得控除がよくわからないという人もいると思います。
所得控除とは、いわば経費のようなものです。通常税金を計算するにあたっては、収入から経費を差し引き、所得を算出して、その所得に税率をかけることになります。
つまり、所得控除(経費)が増えれば所得が低くなり、その分その所得にかかる税金も少なくなるということです。
他にも、馴染みのある所得控除の例としては、「医療費控除」、「配偶者控除」、「扶養控除」、「基礎控除」などがあります。このような所得控除を増やすことが節税に繋がります。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1100.htm
(所得控除のあらまし:国税庁 参照)
小規模企業共済の受け取り方法は選ぶことが可能です。具体的には、退職金として受け取る方法と年金として受け取る方法があります。(併用可)
同じ金額なら、どちらでも変わらないのでは?と思われますが実は違います。相違点としては、「退職金として受け取るなら一括受取」、「年金として受け取るなら分割受取」になります。つまり自分のこれからのライフスタイルに合わせることが可能です。
また、一括受取ならば「(収入金額-退職所得控除額)×1/2」、分割受取ならば「収入金額-公的年金等控除額」として所得が計算されることに注意しましょう。
個人事業主や従業員の数が少ない場合は、臨時的にお金が必要な場合があるでしょう。小規模企業共済に加入している場合は、一定の範囲内の金額でお金を借りることが可能です。この時に金利が低く設定されているため、一時的な資金ショートを防ぐことができるでしょう。
先程までは、様々なメリットを見てきましたが、いくつか注意点もあります。
小規模企業共済は退職金や年金としての扱いのため、老後にもらうことが前提です。そのため、短期間で解約した場合は、掛け金の合計額よりも少ない金額しか受け取りができません。
最近だとiDeCoという所得控除に参入できる年金制度があります。小規模企業共済は中小企業基盤整備機構が安全に運用するため、元本割れのリスクは少ないです。それに比べてiDeCoは自分で運用先を選択するため、運用次第では小規模企業共済よりもリターンが大きくなることがあります。(もちろん逆もあります)
そのため、安全に運用したい場合は良いですが、リスクを取ってでも、リターンをもう少し増やしたいと考えている人は注意が必要になります。
小規模企業共済は、月々1,000円から加入できて節税に繋がります。自身のこれからの資金計画を考えたときに非常にやりやすい節税方法です。是非一度考えてみてください。
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