償却資産税について

地方税である固定資産税の一部として、償却資産税というものがあります。
事業者が事業用に用いる資産について課税されますが、法人決算、個人申告とは別に申告する必要があり、免税となる場合もあることから意外と知られていない税目でもあります。
免税となる場合でも申告義務はありますのでご注意ください。

申告が必要となる方

個人・法人の事業者で事業用資産を所有している方

申告が必要となる事業用資産の種類

・構築物
・機械装置
・船舶
・航空機
・車両運搬具（自動車税・軽自動車税の課税されているものは除く）
・工具器具備品

次に掲げるものは償却資産税の対象外です。
・土地・建物・建物附属設備
償却資産税ではなく、固定資産税の対象資産です。
賃借している物件の内装工事等、固定資産税が課税されていないものは償却資産税の課税対象となります。
・生物（観賞用・興行用は課税対象となります）
・無形固定資産

少額償却資産について

取得価額が20万円未満の資産については、税務会計上の処理によっては申告不要となる場合があります。詳しくは市区町村・税理士等にご確認下さい。

申告する時期

個人・法人を問わず、毎年1月1日時点での資産の状況を１月末までに申告する必要があります。

税額

対象となる固定資産の評価額をそれぞれ算出し、それに税率（1.4%）を乗じた額となります。
評価額は、償却資産の取得価額に、取得時期・耐用年数毎に定められた償却率を乗じて算出します。会計帳簿上の帳簿価額ではありませんのでご注意下さい。

免税点

申告先となる各市区町村毎に、申告対象資産の評価額の合計額が150万円未満である場合には免税となります。

納付時期

市区町村で異なりますが、提出した申告書を基に税額が算出され、５月～６月頃に決定通知書が送付されてきます。決定通知書と共に納付時期についても通知されます。

まとめ

償却資産税の申告期限である１月末は、年末調整後の給与支払報告書、法定調書合計表等の提出期限でもあり、税務処理が重なる時期となります。税理士等に作成を依頼する場合は早めに依頼をされるとよいでしょう。